Beatmania II DX コントローラ改造記

ポップンミュージックが本業の音ゲーですが、中級になってIIDXを始めようと思い製作しました。アスキー社のBeatmania用コントローラ(いわゆる5鍵)をIIDX仕様(7鍵)に改造した記録。基板はもちろん 外装も大幅な改造を施してその参考になればと思い、IIDXプレーヤーの共有財産としてほしいがためにこれを公開します。


まずはアスキーコンを調達し、ハードオフで5kで購入、帰宅後即解体しました。さすがにもとのコントローラではターンテーブルが小さく回しにくいでしょう…
その10分後の様子です(笑)ジグソーでターンテーブル周りの部品を残してカットしましたが、熱がすごかったのかところどころプラスチックの溶けた形跡があります。
箱の製作。サイズは600×333×90mm。市販品の角材を無駄なく使うとこうなりました。 天板は5.5mmのMDFを使用。1P、2Pどちらでも使えるように設計しました。
穴を開けるには後述のフリーウェイコッピングソー(大洋精工製)を使うとよいでしょう。また、穴の隅にあらかじめ3mm程度の穴を開けておくと方向転換がしやすくなります。
図面はここをクリック
塩ビ板の加工です。個人のウェブサイトにある情報をもとにボタンの穴の大きさに合わせてカットしていきました。
手元に残ったものを使ったので塩ビ板の大きさは2×200×200mmで筐体の大きさと若干違うがボタンの間隔は筐体に準拠しました。
フリーウェイコッピングソー(1000円くらい)を使えばボタン用の穴ひとつをものの数分でカットでき、やすりをかけることで10分以内にはボタンがはまるようになります。
100円ショップなどのアクリルカッターも使えなくもないですが、実際に最初のひとつの穴で、やってみたところひとつの穴を開けるのに20分くらいかかり、また失敗したときに表面に傷を作ることもあるのでおすすめできません。
やっぱりやってしまった…(写真中央)
ヤスリの角でこすっちゃった。ちょうどいい機会なのでここでアクリル板、塩ビ板の傷隠しの方法を実践してみました(笑)。
その方法はまず800番程度の紙やすりを水につけて傷のある部分を磨き、その後で1500番くらいの紙やすり(というか耐水ペーパー)を 先ほどやすりをかけた部分に水をつけてまた磨きます。すると先ほどの線傷は目立たなくりました。
これで終わりではなく、タミヤのコンパウンドで粗目→細目の順に磨いていき、この過程を経れば浅い傷であれば目立たなくなるでしょう。
MDFの加工です。基本的に塩ビ板と同じ寸法で切り出した。厚さは2.5mmあるが直線カットならカッターナイフでも切れます。穴あけはコッピングソーを使用しました。
芝商事から注文したボタンと自前加工の塩ビ板、MDF。MDFには100円ショップにあったヘアライン調のカットシートを 貼り付けましたが、表面が若干凸凹した感じになってしまいました…MDFとは別に0.5mm程度のアクリルシートに貼り付けてサンドイッチするか、 剥離紙を剥がさずにそのまま、使った方がよかったかもしれません。
ボタンは当初バネ抜き+付属の0.49Nマイクロスイッチでありましたが、バネカット(たしか2周分)+0.20Nのマイクロスイッチで 落ち着いています。やはりバネを抜くとボタンの反発が弱くなり縦連打に支障がでると判断した結果です。
もっともクリアの鍵が縦連打という譜面を叩くレベルには到達していませんが…
基板の改造です。どの足に半田づけすればいいのかは、やはりウェブサイトをそのまま。スズめっき線を マスキングテープで固定してそこから慎重に20Wのこてで半田付け。めっき線は太かったかな… 電子工作はそれなりにやっても、チップ部品の取り付けをしたことがない私には難しいです。
これは明らかに半田初心者には詐称クラスを超える難易度でしょう。 特に写真の上から3、4番目の足は一見どこも接続 してないように見えますが実はICの裏側に配線があり、そこの半田を外さないように。
それを知らないで半田付けするところにだけ集中して、いつのまにかその部分の半田を外してしまい、その足に対応したキーが入力されない事態になります…
その復旧にもかなり神経を使いましたので…前述の作業ほど難しくはありませんが。
半田付けした箇所の動作確認をパソコンに変換器を使って、グランドと各スズめっき線の部分をショートさせてそれぞれ5、上矢印が入力 されれば成功です。そしてこれでもかとグルーガンで固定しました。
配線に関しては5鍵、スタート、セレクトの部分は紙やすりで炭素皮膜を剥がし、その部分に穴を開けて導線を通し、半田づけした。グランド(ここでは黄色の導線)は共通なので1箇所適当に選んであげましょう。
くわしくはここをクリック
ホームセンターでカットシートを600×900mmの大きさで切り売りしてもらい、貼り付けました。 隙間なくきれいに貼りたいのであれば、1辺の大きさをちょっと大きめに貼り付けてはみ出た部分は折り返すとよいでしょう。 寸法はちょっと足りなくなるが側面は2枚に分けて貼りました…
製作以前にすでに鍵盤のユニットを作りましたが、皿のユニットを作ると、 材料の規格で余分が多く出て制作費が新たに箱を作ったとしてもあまり変わらなかったのでこの製作に踏み切ったのでした。
これが皿の全容です。塩ビ製のLPレコード(直径12インチ!要は30cm)では強度を心配してその下にLDで補強しました。 いづれもハードオフのジャンク品で計200円で調達し、左下の材木は切り出した皿の受け皿らしきものをはめるために穴の直径を125mmに目指しました。
ジグソーで厚さ12mmのベニヤ(端切)を円形にカットしてみましたが、コントロールが難しく、いびつになってしまいました。
それでもなんとかはまりました。LDを追加したことで全体的に皿の高さが筐体のより数mm高くなってしまいました。
筐体の感覚に近づけるのであれば直径20cmのレコードやLDを使い、高さに関しては厚さ10mmのベニヤに変えてみるとよいでしょう。
付属の皿とLD、レコードの固定には4本のM3 12mmのなべ小ネジを使用し、受け皿にあるフォトインタラプタ固定用のネジ穴が出っ張って皿の回転に干渉したのでこれもカットしました。
先ほどの写真の右上のユニットの裏面です。しかしこれはただのお飾り。厚さ2.5mmのMDFを直径300mmにカッターでカットし、その側面に0.3mmのプラシート幅15mmにカットして貼り付けてみました。側面はMDFで補強してグルーガンで接着しました。 さらに1.5mm幅のシルバーの装飾用テープを貼り付けました。
先ほどのユニットを組み立てるとこうなります。箱とユニットの固定にはM4 35mm以上のさら小ねじを使用しました。
ねじの頭がとび出ないようにMDFに彫刻刀で窪みをつけましょう。
そして外装は完成しました。それにしても大きいなぁ。スタートセレクトの天板はやはりMDF製で製作しました。
裏からの写真です。ゴム足8個も取り付け滑ることは無いのですが、ちょっとしたことでがたつくこともあり、諸刃の剣でもあります。むろん、調整用のドライバーは常に欠かせません…
グランドは共通として右皿のためファストン端子での取り外しを考慮しました。
箱にあけた穴がちょっと大きくなってしまい、スペーサーは斜めに固定しました。
ちなみに右皿の様子です。私は右利きであったので左皿の方がやりやすいですが…
左右の転換に5分くらいかかりますが…それでも目指すはスイッチヒッターです(笑)
左右の皿に対応したため、デザインの制約は大きかったと思います。


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